東日本大震災の後、私たちが住む地区は津波の被害は殆どなかったのですが、大きな揺れの影響で屋根瓦の被害がかなり大きかったです。
地元の業者だけでなく、県外からたくさんの屋根屋が来ていました。
交通事故が起きたのは、震災の年の夏休みでした。
兄の息子が大好きだった老舗の味噌を買いに、仕事終わりに兄は原付バイクを走らせました。
普段なら車で移動するのですが、大分走らせていないからたまには乗ってやらないとと言って出かけたそうです。
家を出てから約20分後、まっすぐな県道の交差点の角にセブンイレブンがありました。
兄は青信号を直進していました。
相手は反対車線からセブンイレブンに入ろうとしていました。
兄が走ってくるのが、西日が強く見えなかったと言っていました。
その事故で兄は即死でした。
事故当時41歳既婚、中学生の息子と小学生の娘が居ました。
事故の相手は県外から来た屋根の業者でした。
事故の前の日に来たばかりだったそうです。
義姉は放心状態で、両親も気落ちしてしまい何も手に着かない状態でした。
葬儀や手続きを義姉と一緒に行いました。
家に事故の相手も来ましたが、義姉も両親も憤慨してしまいそれどころではありませんでした。
生前、兄の職場の社長だったTさんに弁護士を入れた方が良いとアドバイスを受けました。
弁護士が入る前に保険屋が提示して金額は、あまりにも粗末なものでした。
Tさんに弁護士を紹介してもらい、大分金額も上がりました。
兄の金額という事には納得は出来ませんが、義姉は前に進む為にもそれで終わらせました。
その後、兄が居なくなった家庭では子供達は傷つき娘は少しの間不登校になりました。
義姉は以前よりも、フルで働く事になり仕事と家庭の両立で疲れ切っていました。
事故の代償は、残った家族にも深い傷を負わせてしまう事です。
交通事故の代償
投稿日:2025年1月1日 更新日:
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